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ホームルーターとは、携帯電話（モバイル）回線を利用してインターネットに接続する据え置き型Wi-Fiルーターのことです。光回線のように回線工事が不要な点が大きな特徴として知られています。

では、導入や運用コストを含めて見たとき、ホームルーターは本当に「コスパが良い」と言えるのでしょうか。

ホームルーターの基本的な特徴
ホームルーター最大のメリットは、回線工事が不要なことです。申込みから2〜3日程度で端末が届き、ACアダプタを接続して簡単な設定を行うだけで、すぐにインターネットを利用できます。
・工事費がかからない
・初期設定が簡単
・引っ越しや仮設オフィスでも使いやすい
この手軽さは、他のネット回線にはない大きな魅力です。

初期費用と月額料金の比較
ホームルーターは工事費が不要なため、初期費用は安く抑えられます。月額料金の目安は以下の通りです。
・ホームルーター：月額4,000〜5,000円前後
・光ファイバー回線：月額5,000〜6,000円前後
一見すると、ホームルーターのほうが毎月1,000円程度安く見えます。

しかし、ここで注意したいのが端末代金です。多くのホームルーターでは、端末を購入する必要があり、
・一括購入：3〜4万円
・分割払い：月額1,000円前後（3年程度）
となるケースが一般的です。この端末代を含めると、光回線との料金差はほぼなくなることが分かります。

通信速度と安定性の違い
ホームルーターはモバイル回線を利用するため、ポケット型Wi-Fiよりは安定していますが、光ファイバー回線には及びません。
・回線が混雑する時間帯に速度が低下しやすい
・天候や建物構造の影響を受けやすい
・プランによっては速度制限がかかる

特に、以下のような用途では注意が必要です。
・高画質なオンライン会議
・動画のストリーミング再生
・大容量データの送受信
「顔合わせ程度のオンライン会議」であれば問題ありませんが、重要な商談やプレゼン用途には不安が残ると言えるでしょう。

オフィス利用に向いているか？
ホームルーターは、すべてのオフィスに適しているわけではありません。

●向いているケース
・ネット利用が軽めの小規模オフィス
・仮設事務所・短期間の利用
・工事ができない建物

●向いていないケース
・常時オンライン会議を行う
・動画・クラウド利用が多い
・通信の安定性が最優先
特に、取引先との重要なオンライン会議で映像が乱れたり切断されるリスクは、ビジネス上できるだけ避けたいところです。

設置場所にも注意が必要
ホームルーターは基本的に契約住所で固定利用します。また、設置場所によって通信品質が左右されるため、
・周囲に遮へい物がない場所
・電波状況が良い窓際
などに設置する工夫が必要です。

結論：コスパは「使い方次第」
ホームルーターは、
・初期導入の手軽さ
・工事不要という利便性
という点では非常に優れています。

一方で、端末代を含めたトータルコストや通信の安定性を考えると、ネット利用が多いオフィスでは、光ファイバー回線のほうが結果的にコスパが良いケースも少なくありません。

オフィスの業務内容やネット利用頻度を踏まえたうえで、ホームルーターを「割り切って使う選択肢」として検討するのが現実的と言えるでしょう。

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